2025年のミャンマー海軍（再編成日: 2024年12月15日）
ミャンマー海軍（Tatmadaw Yay）は、沿岸防衛と河川戦闘を重視する中規模海軍であり、中国・ロシアの支援を受けながら近代化を進めている。2024年12月15日の再編成では、新型フリゲート艦「アウンゾーヤー級」の増強、ミサイル艇の更新、潜水艦部隊の設立が決定した。
1. 基本情報
- 正式名称：ミャンマー海軍（Tatmadaw Yay）
- 創設年：1947年
- 再編成日：2024年12月15日
- 本部：ヤンゴン
- 総兵力：約19,000人
- 主要基地：
- ヤンゴン海軍基地（主力艦隊の拠点）
- シットウェ海軍基地（ベンガル湾の防衛拠点）
- ダウェー海軍基地（アンダマン海の防衛拠点）
- モーラミャイン海軍基地（小型艦の運用・補給基地）
2. 組織構成
海軍司令部
- 海軍総司令官：大将（Commander-in-Chief of the Navy）
- 副司令官：中将（Deputy Commander-in-Chief）
- 参謀本部
- 作戦部（Operations Department）
- 補給・兵站部（Logistics Department）
- 技術・装備部（Technical and Equipment Department）
主要部隊
艦隊司令部（Fleet Command）
- 第1艦隊（ベンガル湾担当・シットウェ基地）
- 第2艦隊（アンダマン海担当・ダウェー基地）
- 第3艦隊（沿岸・河川戦担当・ヤンゴン基地）
- 潜水艦部隊（2024年新設・ヤンゴン基地）
特殊部隊・支援部隊
- 海軍特殊作戦部隊（Naval Special Operations Forces）
- 海軍航空隊（Naval Aviation）
- 海兵部隊（Marine Battalion）
- 沿岸防衛隊（Coastal Defense Units）
3. 艦艇構成
主力戦闘艦
フリゲート艦（6隻）
➡ 2024年の再編成で、キヤンシッサー級の近代化改修が実施され、新型C-802A対艦ミサイルを搭載。
コルベット艦（5隻）
➡ 2024年の再編成で、新型Anawrahta級（ブロック2）の建造が決定。
哨戒・軽戦闘艦
ミサイル艇（10隻以上）
- Houbei級（中国製022型）（4隻） → 高速ステルス艇
- ミャンマー国産高速艇（6隻） → 河川・沿岸防衛向け
哨戒艇（多数）
- 主に沿岸警備・密輸対策用（主砲20-30mm、機銃）
➡ 2024年の再編成で、新型ミサイル艇4隻（C-705搭載）が追加配備。
潜水艦戦力
➡ 2024年の再編成で、潜水艦部隊が正式に発足し、新型潜水艦の導入計画が決定。
4. 戦略・運用方針
戦略目標
- 沿岸防衛：ミャンマーの海洋権益を守る
- 河川戦闘能力の向上：内陸部の戦闘作戦に対応
- 中国との軍事協力強化：技術移転と艦艇の共同開発
- 潜水艦戦力の拡充：周辺国とのバランス維持
作戦範囲
- ベンガル湾沿岸
- アンダマン海
- イラワジ川・チャオプラヤー川沿いの河川地帯
5. 評価・課題
強み
国産軍艦の建造能力向上（アウンゾーヤー級・Anawrahta級）
小規模ながら潜水艦戦力を導入
河川・沿岸での作戦能力が高い
弱み
空母や駆逐艦クラスの大型艦なし
遠洋作戦能力の不足
最新技術で西側海軍に劣る
6. 2025年の再編成のポイント
✅ フリゲート艦の改修：旧型艦の近代化、ミサイル更新
✅ 新型ミサイル艇の導入：河川・沿岸戦力を強化
✅ 潜水艦部隊の設立：長期的な戦力向上
✅ 無人機の導入計画：海上監視の効率化
ミャンマー海軍は、小規模ながらも戦力増強を進め、特に中国・ロシアとの協力を通じた近代化が進行中。今後は潜水艦部隊の強化と、海上作戦の多様化が課題となる。
