2010年のインディアナポリスグランプリは、ロードレース世界選手権の2010年シーズン第11戦として、8月27日から29日までアメリカ合衆国インディアナ州のインディアナポリス・モーター・スピードウェイで開催された。

概要

125ccクラス

125ccクラス予選ではポイントリーダーのマルク・マルケスがシーズン7度目となるポールポジションを獲得、ポイントランキング3位のニコラス・テロルが2番グリッドに続いた。ランキング2位のポル・エスパルガロはこのシーズン初めてフロントロウを取り逃がし、5番グリッドからのスタートとなった。

日曜日の決勝では、マルケスとテロルの2台が他を大きく離してレースをリードしていたが、9周目にマルケスが転倒した後はテロルの独走状態となり、2連勝・シーズン3勝目を遂げた。2位にはサンドロ・コルテセ、3位にエスパルガロが入った。マルケスは転倒により一時14番手にまで順位を落としたが、そこから怒濤の追い上げを見せて5番手でフィニッシュを果たした。しかし残り2周の時、コースをショートカットしていたことから20秒加算のペナルティを受け、最終的なリザルトは10位に終わった。

この結果ポイントランキングではマルケスが何とかトップを維持、テロルが僅か4ポイント差の2位に迫ってきた。

Moto2クラス

Moto2クラス予選では、チーム・アスパーのフリアン・シモンが自身クラス初のポールポジションを獲得した。2番手にエクトル・ファウベル、3番手にはスコット・レディングと、マークVDSレーシングの2人が続いた。

決勝ではスタート直後に2箇所で多重クラッシュが発生し赤旗が掲示、26周の予定を17周に減算してレースをやり直すこととなった。この時のクラッシュで富沢祥也はマシンのフロントフォークが破損し、再スタートを断念した。

再レースではトニ・エリアス、シモン、レディングの3台がトップ集団を形成、最後はエリアスがシモンの追撃を抑えきって3連勝・シーズン5勝目を挙げた。2位のシモンはクラス自己最高位タイ、3位のレディングは自身クラス初の表彰台獲得となった。

ポイントランキングではトップのエリアスがランキング2位のアンドレア・イアンノーネに67ポイントの大差を築き、Moto2初代チャンピオン獲得に大きく近づいた。

MotoGPクラス

MotoGPクラスでは金曜日に、テック3・ヤマハのベン・スピーズが2011年シーズンよりバレンティーノ・ロッシの後釜としてヤマハ・ファクトリーチームに移籍することが発表された。そして土曜日の予選ではそのスピーズが自身初のポールポジションを獲得した。サテライトチーム勢のポール獲得は2008年の中国GPでのコーリン・エドワーズ以来の出来事となった。

日曜の決勝レース、序盤はスピーズがトップを維持していたが、7周目にレプソル・ホンダのダニ・ペドロサがトップに立つとそのまま独走態勢を築くことに成功し、シーズン3勝目を遂げた。スピーズはこれまでで自己ベストリザルトとなる2位、3位にはホルヘ・ロレンソが続いた。第5戦イギリスGPでの転倒により椎骨を骨折し欠場を続けていたインターウェッテン・ホンダの青山博一は今回より実戦に復帰し、12位で完走を果たした。

ポイントランキングでは、ランキング2位のペドロサが今回の勝利によって若干差を詰めたものの、依然トップのロレンソとの間には68ポイントの大差が残った。

MotoGPクラス決勝結果

Moto2クラス決勝結果

125ccクラス決勝結果

脚注

参考文献

  • “MotoGP Official Website”. 2010年8月29日閲覧。



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