六所神社(ろくしょじんじゃ)は、千葉県市川市須和田にある神社。下総国総社で、旧社格は村社。
概要
古代、国司は各国内の全ての神社を一宮から順に巡拝していた。これを効率化するため、各国の国府近くに国内の神を合祀した総社を設け、まとめて祭祀を行うようになった。当社はそのうちの下総国の総社に比定される。
この六所神社は、現在地に遷座するまでは国府台のスポーツセンターの位置に鎮座した。社伝では12代景行天皇の勅願による創建という。国府台一帯は下総国府の推定地とされており、発掘調査も度々行われている。遷座は1886年(明治19年)の陸軍練兵場造成に伴うものであったが、現在地が選ばれたのは神主の屋敷地があった関係とされる。
祭神
祭神は次の6柱。
- 大己貴尊(おおなむちのみこと)
- 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
- 素盞嗚尊(すさのうのみこと)
- 大宮売尊(おおみやめのみこと)
- 布留之御魂(ふるのみたま)
- 彦火瓊々杵尊(ひこほににぎのみこと)
祭事
六所神社で年間に行われる祭事の一覧。
- 元旦祭 (1月1日)
- 節分祭 (2月)
- 祈年祭 (2月17日)
- 大祓式 (6月30日)
- 大祭 (10月20日)
- 勤労感謝祭 (11月23日)
- 七五三才祝 (11月15日前の日曜日)
- 大祓式 (12月31日)
関係地
- 下総総社跡(市川市国府台、北緯35度44分38.48秒 東経139度54分26.77秒)
- 現在の市川市スポーツセンターの位置にある六所神社旧鎮座地。一帯は大樹が多く「六所の森」の名があり、神社跡から南の地は「府中」と呼ばれていた。当地では平安時代初期までの竪穴建物の遺構が見つかっており、それ以後に総社が設けられたと見られている。この旧鎮座地は、現在では「下総総社跡」として市川市指定史跡に指定されている。
文化財
市川市指定文化財
- 史跡
- 下総総社跡 - 1975年(昭和50年)1月8日指定。
現地情報
所在地
- 千葉県市川市須和田2丁目22
交通アクセス
- 鉄道
- 京成電鉄京成本線 市川真間駅 (徒歩約11分)
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)総武本線 市川駅 (徒歩約18分)
周辺
- 下総国分寺
脚注
参考文献
- 境内説明板
- 『日本歴史地名大系 12 千葉県の地名』平凡社、1996年。ISBN 978-4582490121。
- 「下総国府跡」、「須和田村」。
外部リンク
- 下総総社跡 - 市川市ホームページ
- 六所神社 - 千葉県神社庁監修「神社のひろば」



